農作業死亡事故は毎年、全国で約400件発生しており、産業別で比較すると農業は最も死亡事故率が高い産業となってしまっています。しかし安全性の高い農業機械を正しく使用すれば事故は防げます。あなた自身と家族のために、事故を起こさない農作業のしかたをマスターしましょう。

農作業事故を防ぐためのポイント
  1. 安全対策の心得
    • 農業機械の使用者は操作の熟練に努め、機械を正しく操作する。
    • 講習会、研修会に参加して技能知識の向上を図る。
    • 安全性の高い機械を使用するよう努める。
  2. 使用者の条件
    • 疲労に留意し、適度な休憩をとる。
    • 慣れからくる安易で軽率な運転操作をしない。
    • 特に高齢者は身体機能の低下を自覚し、低速で慎重な作業を心がける。
    • 一人作業はできるだけ避ける。やむを得ないときは家族に作業場所を伝えておく。
    • 過労・病気等の理由により正常な操作ができない者は、機械作業に従事しない。
  3. 農業機械の点検整備
    • 日常及び定期の点検整備を行い、常に安全で良好な状態を保つ。
    • 操縦装置、制動装置、防護装置等危険防止のために必要な装置が正常な機能を発揮できるよう留意する。
    • 機械に取りつけられた防護装置等を、機械の点検整備又は修理等のために取り外した場合は、必ず元に戻す。
    • 作業機を上げた位置で点検調整等を行う場合には、ロック装置を使用して作業機の落下を防止する。
    • 機械の点検整備や作業機の着脱等は平坦で安全な場所で行い、作業機の装着が終わったときは確実に装着されているか確認する。
    • 屋内でエンジンをかけたまま点検整備等を行う場合は換気に注意する。
    • 点検整備に必要な工具類は適正に管理し、正しく使用する。
  4. 農作業時の安全
    • 土地の形状、気象等により機械作業の条件が悪い場合は、無理のない作業計画を立ててあせらず適切な判断と方法で慎重に操作する。
    • 農作業中は常に機械の周囲に注意し安全を確保する。特に、耕うん機のバック時のはさまれ事故に注意する。
    • 機械の転倒転落を防止するため、次の点に注意する。
      1. 傾斜地の作業では速度、旋回、作業方法等に注意して操作する。
      2. ほ場への出入り、溝又は畦畔の横断、軟弱地の通過、機械の積みおろし等に適切な安全装置を講ずる。
      3. 動力伝達装置、回転部等の危険な部分には接触しないよう注意する。
      4. 刃又は鋭利な機械で作業を行う場合は、障害物に注意する。
      5. 作業中に土塊、石等が飛散する作業においては、飛散物を防護する措置を講ずる。
      6. エンジンが動いているとき、又は加熱しているときは燃料を補給しない。また、燃料の補給時や燃料庫の付近では火を使わず、喫煙をしない。なお、夜間に給油を行う場合は、裸火等を照明に用いないよう特に注意する。
      7. 加熱したラジエーターのキャップを外すときは、蒸気又は熱湯の噴出に十分注意する。また、加熱したラジエーターに急に冷水を注ぐと、ラジエーターが破裂するおそれがあるので注意する。
      8. 作業終了後は作業機を外し、又は降ろして機械を安定した場所に置き、かつ、安全な停止状態を保つように注意する。また、危険と思われる機械は、格納庫に保管するかカバーをかけるなどして安全を確認する
  5. 道路走行時の注意
    • 道路交通法等の法規を守り、他車の走行の妨げとならないよう留意して安全に運転する。
    • 乗用型トラクターは、左右のブレーキペダルを連結した状態で走行する。
    • 降坂時は必ずエンジンブレーキを用い、走行クラッチを使用しない。特に、歩行型トラクターでトレーラーを牽引する場合は、ブレーキとハンドルの操作に注意する。また、登坂時における発進では、前輪の浮き上がりに注意する。
    • 夜間走行の安全性を高めるため、農機用後部反射マークを取りつけて他車が確認できるようにする。
  6. 服装及び防護具の使用
    • 機械からの転落時や道路走行時の安全確保のためヘルメットを着用する。
    • 機械の回転部等に衣服の一部、頭髪、手拭い等が巻き込まれないよう安全な帽子や作業衣等を着用する。
    • 作業機等の落下、踏付け、踏抜き、スリップ等のおそれを考慮して頑丈な靴を履く。
    • 防除作業において呼吸器、眼、皮膚などを守るため、有効な防護具を用いる。
    • 刈払機を使用する場合は、石等の飛散物から眼を守るため防護メガネを着用する。
    • 激しい振動を伴う作業にあっては、腕を保護するための防護具を使用する。
    • 激しい騒音を伴う作業にあっては、耳を保護するための防護具を使用する。
    • 安全防護具は、常に正常な機能を発揮するよう点検し正しく使用する。
  7. 各種補償制度への加入
    万一、事故が発生した時のために労災保険等各種補償制度へ加入する。
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