藤崎野鳥の会写真展~愛鳥週間によせて~
平成26年5月9日(金)~5月18日(日)
春の桜の時期がすぎると、野鳥の活動も活発になり、巣づくり子育ての時期となります。
それにあわせて『野鳥を通してそれを取り巻く環境の自然保護の大切さを知り広めていくことを目的として』愛鳥週間(5月10日(土)~16日(金))が始まりました。
藤崎野鳥の会は、藤崎町白鳥ふれあい広場を中心に、近隣の山野に生息・渡ってくる鳥の環境の保護を目的として、写真を撮り続けています。
出品は8名の会員で、出品数は75点、出品されている写真の野鳥は50種類にもなり、見応えのある展示となっています。
中央2点「赤翡翠(アカショウビン)」 渡辺 正治(撮影 深浦町十二湖)
両端2点「山翡翠(ヤマセミ)」 渡邊 洋一(撮影 深浦町十二湖)
アカショウビンは、くちばしの先から足の先まで鮮やかな赤色で、飛ぶ姿はまさしく「火の鳥」と呼ばれているそうです。
渡辺、渡邉の両氏の作品は白鳥ふれあい広場で撮影した迫力あるオジロワシや、弘前公園で撮影した心和むオシドリなど多数展示しています。
「森の恵み(ブッポウソウ)」 山内 真紀(撮影 秋田県)
今回唯一の女性会員の出品です。「ムギマキ♀」、「キョウジョシギ」、「イスカ」、「ブッポウソウ」の4種類の写真が並んでいますが、優しさがにじみ出る写真に癒されるとお客様から好評です。なかなか普段は耳(目)にしない珍しい鳥ばかりです。
「公園の人気者(キビタキ♂)」 | 「お母さん早くきて(キビタキ雛)」 | 「キビタキのお母さん(キビタキ♀)」 |
齋藤 義春(撮影 弘前公園)
キビタキのオスとメスと雛がならんでいるのを、お客さんがとても喜んで見ています。
右「薫風:初ぶたい(フクロウ)」 川村 光廣(撮影 黒石市)
左「美桜:色あわく(キビタキ)」 川村 光廣(撮影 弘前市)
川村さんは、花の中にいる鳥にこだわりコムクドリ、オオルリ等いずれも今の時期に見られる鳥を展示しています。なかなか見応えがあります。
今回、期間中に藤崎野鳥の会会長の成田光文さんによるギャラリートークを開催しました。
川村さんの撮影したフクロウの前では、成田さん自身が先日りんご園に手伝いに行った時に遭遇したフクロウの親子の話に触れ、「フクロウの雛が巣にいたのを見つけました。実は昨年も同じような状況で、いきなり後ろから親鳥から襲われたことを思い出し、警戒はしていましたが、やはり今年も後ろから親鳥に追われてしまいました。子どもを守る親の気持ちは鳥も人間も同じです。」と話していました。
その成田さんの写真はこちらです。
「農繁薫る」 成田 光文(撮影 藤崎町矢沢) 「我が母校」 成田 光文(撮影 藤崎町水沼)
成田さんは、藤崎町に渡ってくるムナグロに注目して、その生態や飛来の様子をカメラに収めています。ほかの会員の方と写真の印象が少し違うのは、生活の中にいる鳥をその風景とともに撮影しているからなのです。赤いトラクターの周りを飛び交うムナグロは、普段よく目にしている光景なのですが、あらためて鳥に注目して過ごすと楽しい出会いがあるかもしれません。
展示を見たお客様は、撮影地を見て「こんな身近に今まで気づかなかった知らない鳥がたくさんいるんだね。」と感心していました。
「田んぼ・野鳥の湿原(ハクチョウ、マガン)」 成田 光文(撮影 藤崎町久井名舘)
これも成田さんらしい一枚です。藤崎といえば白鳥の飛来地、平川と白鳥の写真がほとんどですが、田んぼで羽を休める白鳥とマガンの風景も、見慣れた風景としてお客様から喜ばれています。
原子鉦満さんは、25年前にネガフィルムで撮影したコウノトリの写真ほか5点展示しています。お客様からは、絶滅危惧種のコウノトリであるばかりか、25年も前に弘前市三和で撮影に成功した写真に感嘆の声が聞かれます。
原子さんの人気の一枚
「小さなハンター(カワセミ)」 原子 鉦満(撮影 弘前公園)
最後の紹介になりますが、今回の展示でひと際注目されているのが、小野美智博さんの写真です。
「ヒラメを狩る鵜(ウミウ)」 小野 美智博(撮影 十三湖赤灯台) 5点
鳥が魚を捉えた瞬間をダイナミックに撮影した5点は、普段、写真を趣味にしているお客様や釣りをされる方など、幅広く興味をもってご覧になっています。
なぜか若い女性のお客様には特に好評で「超かわいい~」などと歓声が聞かれる場面もあり、展示室に笑いがこぼれていました。
昨年も来て、今年も楽しみにしていたと言うお客様が何人か声をかけてくださり、「来年も楽しみにしています。」とおっしゃってくださいました。
紹介しきれなかった写真をぜひ会場でご覧になってください。
5月18日(日)の午後3時まで開催していますので、皆さまのご来場をお待ちしています。