旧弘前実業高等学校藤崎校舎(旧藤崎校舎)は、昭和47年に県立五所川原農林高等学校藤崎分校として現在地に移転し、県立藤崎園芸高等学校、県立弘前実業高等学校藤崎校舎と移り変わり、平成31年3月31日に惜しまれながら閉校となりました。

 旧藤崎校舎は、全国で唯一の「りんご科」が設置され、長い間、津軽のりんご産業の人材を育成するとともに、生産量世界一を誇るりんご「ふじ」の原木を大切に育てて後世に伝えてきたことから、町では、旧藤崎校舎を将来的に町で利活用するための調査や検討等を行うために、令和2年6月に公募による方を含む幅広い分野の方々にご参画いただき、旧藤崎校舎利活用検討委員会を組織して、様々なご意見やアイデア等をいただきながら、全5回の会議を開催し、令和2年11月に旧弘前実業高等学校藤崎校舎利活用プラン(旧藤崎校舎利活用プラン)を策定しました。

旧藤崎校舎利活用プランの概要
ふじ原木公園
 ふじ原木の保存や収穫したりんごを活用しながら、りんご「ふじ」を全国にPRするとともに、東屋や展望台の整備を行うなど、体験型観光コンテンツの提供拠点とすることを計画しています。
 体育館
 人工芝フィールドによる全天候型トレーニングセンターとして利活用し、通年の新たな室内スポーツプログラムの提供や冬期間における児童生徒の野球やサッカー等の練習場所として利活用することを計画しています。
 
 グラウンド
 サッカーやグラウンドゴルフ等の様々なスポーツができる多目的グラウンドとして利活用するとともに、冬のシーズンもスノーモービル等の雪を利活用したスノーパークとして、オールシーズンでの利活用を計画しています。
 校舎
 障がい者の就農や雇用支援のために、農福連携による室内ファームとして利活用し、比較的低コストで栽培が簡単なきのこ類の生産を計画しています。また、コミュニティサロン等の多様な用途での部屋の貸し出しや子どもの社会見学施設として、養殖研究施設の設置等も計画しています。
 旧校舎解体跡地
 農業の担い手不足や冬期間における農業所得の低下等の課題に対応するため、耐候性ハウスによる施設園芸を導入し、水耕栽培による農産物の生産を計画しています。また、解体されない果樹貯蔵庫や温室は、施設園芸と連動して有効活用するほか、駐車場や花畑を整備することを計画しています。
 
 

 町では、旧藤崎校舎利活用プランに基づき、旧藤崎校舎を所有する県と体育館、グラウンド、校舎、旧校舎解体跡地の土地及び建物等に係る無償譲与の協議を行い、町が旧藤崎校舎を10年間公用又は公共用で使用することを条件に、令和3年1月に県から無償譲与の承認を受けました。また、令和3年3月町議会に、旧藤崎校舎の負担(条件)付き譲与の受納に係る議案を上程し、町議会で可決されたところです。

 このように、令和3年度から旧藤崎校舎は町が管理しており、町では今後、旧藤崎校舎利活用プランの具現化に向けて、町民の皆さんや専門家の方々のご意見等を踏まえまして、旧藤崎校舎利活用プランのブラッシュアップ(磨き上げ)を行うこととしております。

 

 旧弘前実業高等学校藤崎校舎利活用プラン[4428KB pdfファイル]