国民年金の独自給付として寡婦年金と死亡一時金があります。どちらも国民年金のみの給付制度で、厚生年金保険にはありません。

寡婦年金

   寡婦年金は、第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての保険料納付済期間と保険料免除期間(学生納付特例期間、納付猶予期間を含む)を合わせて10年以上(注)ある夫が死亡したときに、夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(事実婚を含む)が10年以上継続している妻に対して60歳から65歳までの間支給されます。

寡婦年金の金額

   夫の死亡日の前日までの第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間について、老齢基礎年金の計算方法により計算した額の4分の3になります。

寡婦年金の注意点

  ○以下の点に該当する方は請求できません

  • 夫が障害基礎年金の受給権を持っていた場合
  • 夫が老齢基礎年金の支給を受けたことがある場合
  • 妻が繰上げ支給の老齢基礎年金を受けている場合

  ○妻が他の年金を受給している場合は、選択になります。(60歳から65歳の間のみ)

  ○寡婦年金と死亡一時金の両方を受けられる場合は、支給を受ける方の選択によって、どちらか一方が支給されます。

(注)平成29年8月1日より前の死亡の場合、25年以上の期間が必要です。

死亡一時金

死亡一時金とは

   死亡一時金は、第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての保険料納付済期間が3年以上ある方が死亡したときに遺族へ支給されます。

※4分の1納付期間は4分の1に相当する月数
※半額納付期間は2分の1に相当する月数
※4分の3納付期間は4分の3に相当する月数が加わることになります

死亡一時金の金額

  

保険料納付月数 金額
36月以上180月未満 120,000円
180月以上240月未満 145,000円
240月以上300月未満 170,000円
300月以上360月未満 220,000円
360月以上420月未満 270,000円
420月以上 320,000円
 

※死亡した月の前月までに付加保険料納付済期間が36月以上ある場合は、上記の金額に8,500円が加算されます。

死亡一時金の注意点
  • 死亡一時金を受けることができる遺族の範囲は、死亡した方の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順番で死亡したときに生計を同一していた方が対象になります。
  • 死亡した方が老齢基礎年金、障害基礎年金のいずれかの給付を受けていたとき及び遺族基礎年金を受けることができる方がいる場合には、支給されません。

  

 詳しくは、日本年金機構ホームページ(www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu